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経営計画策定支援コンサルティングについて

更新日:2024.07.05

(経営計画策定支援コンサルティング)

 医療行政改革、診療報酬改定等、病医院の経営環境は年々厳しさを増し、廃院になる病医院も出てきました。特に病院では、病床規制や在院日数の短縮、患者紹介率、人材配置の問題等経営環境は悪化の一途を辿っています。
 このような厳しい状況の中で各病医院は生き残りをかけて日々経営努力を重ねられています。今後生き残っていくためには、将来のビジョンを明確にし、他の病医院と差別化を図りながら、自院の役割は何なのかを再思考して患者満足に応えていくべく、病医院の全体を同じベクトルに向けて経営努力を重ねていく必要があります。今までのように他の病医院に右に習えの漠然とした経営をしていては廃院に追い込まれる可能性も出てきます。
 医療機関は今まで公共法人的色彩の強い存在でしたが、今後は公共法人的色彩を残しながらも一般の法人組織と同じく営利法人的色彩を強めていく必要があります。一般の法人組織では、今までは、病医院より更に厳しい競争環境に日々さらされてきました。その中で生き残り、発展を継続している組織は将来のビジョンを明確にし、データや事実に基づく論理的思考により戦略を立案して、中長期の計画、単年度計画にしっかりと落とし込み、定期的にP(プラン)D(ドゥ)C(チェック)A(アクション)をまわして、現状の課題、競合組織の活動、お客様の声等、次の成果に結び付けるべく結果をフィードバックしています。
 弊社は今まで数多くの病医院の経営指導をさせて頂きました。同時に他業界の法人組織の経営指導も数多く経験させて頂いております。今こそ自院の将来を見据え、他の病医院と差別化して発展を継続させて行くために、従来のやり方・考え方を再考し、新しい経営システムを再構築すべき時期ではないかと思います。その一助となることが弊社の仕事の使命だと考えています。

 以下、弊社の「経営計画策定支援コンサルティング」の概要を記載します。

(経営計画策定の概要)

1、経営計画策定の流れ

1)現状分析・経営診断

①外部環境分析
・地域医療環境調査
・地域医療需要調査
・地域競合施設調査
・地域疾病構造調査
・行政動向・施策調査  等

②内部環境分析
・経営・運営状況調査
・職員意識調査
・患者満足度調査
・地域住民意識調査
・施設・設備調査   等

③機能性分析
・病床利用率
・患者紹介率
・平均在院日数
・患者100人当たり従業者数
・患者1人1日当たり収益(外来、入院)
・病床1床当たり年間医業収益  等

     
2)病院理念・将来ビジョンの明確化

⇒ 事業ドメインの決定


3)病院全体戦略の策定

現状分析・経営診断結果(データ・事実)を踏まえて、病院の将来ビジョンを実現するためにはどのような戦略をとればよいかを論理的思考でディスカッションする。

・競争優位の構築・組織開発戦略
・診療・看護体制強化戦略
・人員確保・育成戦略(人事考課制度と連動)
・マーケティング(地域医療連携、広報)戦略
・サービス拡充戦略
・財務・資金戦略
・施設整備・強化戦略 等

          
4)各部門戦略(事業計画)の策定

・診療・看護体制強化計画
・人員確保・育成計画
・サービス拡充計画 
・予算・利益計画


5)各部門戦術(行動計画)の策定

・四半期ごとの行動計画と月次への落とし込み
・月次及び四半期におけるチェック体制の整備

6)個人の目標設定と行動計画の作成

・四半期ごとの行動計画と月次への落とし込み
・月次及び四半期におけるチェック体制の整備
・人事考課制度への落とし込み


2、重要語(キーワード)の解説

1)経営理念・事業ドメイン
経営理念は、組織の存在意義や使命を普遍的な形で表し、病院の基本的価値を定義する。事業ドメインは、病院の戦う領域を設定し、組織活動の指針となるものである。この2つは経営戦略の上位概念であり、病院全体の舵取り役としての院長が経営の枠組みとして設定すべき重要な要素である。

2)経営戦略
病院の将来ビジョンを戦略と事業計画に落とし込んでいくプロセスの中で、正しい戦略作りに成功するためには、病院の内外の環境を正確に把握し、戦略理論を効果的に活用していく必要がある。
また、戦略には合理的側面や論理的側面はもちろんのこと、創造的側面や革新的側面も要求される。この相反する2つの要素は、リーダーシップによってのみ統合される。成功する革新的戦略とは、人々の従来の物の見方や行動を変える戦略であるだけでなく、過去や自己の否定をもいとわぬ強い意志に基づいた戦略である。

3)競争優位の構築
競争優位を構築するためには、下記の3つの基本戦略がある。
Ⅰ.コスト・リーダーシップ戦略
Ⅱ.差別化戦略
Ⅲ.集中戦略

上記のうち2つを同時に実現しようとするのは極めて困難であり、経営者は自院の経営資源や業界の特性を考慮し、基本戦略としてどの戦略をとるべきかを明確に打ち出す必要がある。

Ⅰ.コスト・リーダーシップ戦略
コスト・リーダーシップ戦略とは、組織が事業規模を拡大することにより実現される規模の経済性と経験効果により、競合組織よりも低コストの地位を確保しようとする戦略である。

Ⅱ.差別化戦略
差別化戦略とは、顧客が重要視する要素において競合組織に比較して意味のある特徴(ユニークネス)を築くことにより、競合組織よりも高い付加価値を提供し、高い価格を実現しようとする戦略である。差別化は、顧客側がその付加価値を本当に認めなければならないし、またその価格も付加価値に対し顧客が納得する価格である必要がある。

Ⅲ.集中戦略
集中戦略とは、戦略ターゲットの幅を小さくして、経営資源を集中させ、特定セグメントにおいて限定的な競争優位を作り出そうとする戦略である。集中戦略をとることにより、そのセグメントにおいて低コストまたは差別化による競争優位を構築することができる

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